あたし達は小町道りを散策することにした
お店がずらっと並び人々で大変賑わっていた
中学の時にも校外学習で1回来たけど
やっぱ鎌倉っていいなぁ
「田中次どこ」
「えーっと次は・・・
鎌倉大仏だよ」
「自販機ねーの?
喉乾いた」
「え、僕に言われても」
「あーアイス食いてー
田中買ってこいよ」
出発するなり唐澤昂輝が田中くんをずっとこき使っていた
サングラスを掛け変装しているため
いつも以上に唐澤昂輝はいかつかった
田中くんは背が小さくて少し弱々しい感じだったため余計に可愛そうだった
「ちょっと唐澤
田中くんいいように使わないでよ
困ってんじゃん」
あたしは唐澤昂輝にそう言った
「うるせー
田中は俺の親友なんだよ
な?田中」
唐澤昂輝は田中の肩に手を回し顔を覗きこんだ
「う、うん」
田中くんはぎこちなく頷く
「言わせてんじゃん!」
あたしが指をさして指摘すると
そのあたしの腕を誰かが払った
え、誰?
横をみると伊藤さんがしかめっ面でこっちをみている
「あんたしつこいよ?
田中くんがいいって言ってんじゃん」
伊藤さんは怒っている
「いや、あれはどう見ても・・・」
「うるさいわ
唐澤くんが嫌なら1人で行動すればいいじゃない
リーダーは唐澤くんなんだから」
あ、もしかしてこいつ・・・
そう思ってると唐澤昂輝が
「おい、伊藤
わけわかんねーこと言ってんじゃねーよ
お前がどっか行けよ
リーダーじゃねーくせにでけー口叩いてんじゃねーよ」
唐澤昂輝が田中くんと肩を組みながら伊藤さんに冷たく言った
「ひ、ひどい唐澤くん!」
そう言って伊藤さんはポニーテールを大きく揺らしながらどこかへ走っていった
「え、ちょっと唐澤!
伊藤さんはぐれちゃったじゃん!」
あたしが唐澤昂輝に怒鳴ると
「興味ない」
と唐澤昂輝は歩いていった
ったくどうすんのよ・・・
「いまのは相当ダメージだったよね」
川島さんが苦笑いをしながら話しかけてきた
行きも話してたけど川島さんはいい人そうだった
「やっぱり伊藤さんて唐澤のこと・・・」
あたしが控えめにそう言うと川島さんは頷いた
「彩香(伊藤さん)は茜ちゃんにずっと嫉妬してたの
ほら、茜ちゃんここ来たばかりでしょ?
だけど蕪木くんとか唐澤くんと仲良いからさ」
川島さんは申し訳なさそうに言った
「そんなことないよ
それに唐澤なんて別に親しくないし」
あたしがブツブツ言うと
「彩香もいろいろ面倒な子だからさ〜」
川島さんが呆れたように言う
「あたし・・・やっぱ伊藤さん探してくるよ」
どっかで事故にでもなってたら大変だし
「あたしも行こうか?」
「ううん!大丈夫!」
川島さんを巻き添えにしたくなかった
「唐澤!あたし伊藤さん探してくる!」
少し遠くにいる唐澤にそう言ってあたしは伊藤さんが行った方へ歩いた
「は!?ふざけんなよ!!」
後ろからそんな唐澤昂輝の声が聞こえたがあたしは無視して伊藤さんを探す旅に出かけた
