〜昂輝side〜
朝の6時
24時間営業のゲーセンに唐澤昂輝は来ていた
学校が始まる前
昂輝はここに来ることが多い
夜は学校やら何やらで忙しいし
一般人が沢山いる
ゲームの音だけが鳴り響くこの時間が
昂輝は好きだった
ここに来てすることは1つ
車のゲームだった
小さい頃から車やバイクが好きで
ゲームセンターにきてはお父さんと一緒に車のゲームを楽しんだ
昂輝は相当やりこんでいて
自分のレベルも断然上から数えた方がはやかった
このゲームは通信対戦できて
隣に座った人と対決ができる
昂輝はいつものように100円を入れてしばらく誰かが来るのをまつ
しかし時間は朝の6時
今日もダメかと昂輝は思いコンピュータ対戦をしようとしたその時
隣に1人の女が座った
城乃内学園の制服を来た細くてショートボブの女
それは河瀬茜だった
茜は昂輝に気づいていないなしくずっと画面をみている
それもそうだ
昂輝は私服にマスクをしておまけにダテメガネをかけている
わかるわけがない
昂輝は少しうきうきした気持ちになりながら対戦を申し込む
こんなゲームする女なんているんだな
昂輝はそう思いながら内心少し笑う
交渉が成立し3回対戦のゲームが始まった
1回戦目は昂輝の勝ち
2回戦目は茜が勝った
昂輝はこんなに自分と対等に勝負する人は初めてで
茜がかなりの経験者だということがわかった
ふと昂輝が茜をみると
茜が細い手でハンドルを握りながら画面をじっと見つめていた
あまりに可愛すぎるその表情とギャップに
昂輝は思わず見惚れてしまった