「あ!夏子さんに連絡してない!」







すっかり忘れてた










「もうしたよ」









蕪木廉が目の前のピザを切り分けながら言う









いつのまに・・・










「ねぇ、気になってたんだけどさ」










「ん?」










「なんで妹いないのに公式プロフィールにはいるなんて嘘ついたの?」










偽物の蕪木廉に対する質問リストに妹がいるかの質問があった








本当にいないことを知らないことがバレたら偽物だという証拠がつかめるからだった









でも、なぜ蕪木廉はそんな嘘を・・・










「外で女を連れて歩くことなんて

兄妹って言えば問題ないだろ?」










確かにそうだ・・・











てか、








「なにそれ最悪じゃん!!!」










「うるせーなー

はいこれ」









そう言いながらあたしのお皿にピザを乗せる蕪木廉










まぁ蕪木廉らしいよね・・・











「えのきいつから学校なの?」










「えーっとGW明けだから・・・

明後日!」









「そう」










「あんたは?」









「明日」









「そっか・・・」











あたしはピザを1口食べた









伸びるチーズを一生懸命口に入れた










「美味し〜〜い!!!」










思わず目を閉じてしまうその味に







心が踊った









気づくと蕪木廉があたしをじっと見ている









「なによ」










「意外といけるな」











「は?」










「やっぱ可愛いじゃん

茜」















蕪木廉は少しドヤ顔で言った











「ありがとう

あとえのき卒業してくれてありがとう」











あたしも少し嫌味ったらしく








でもドヤ顔で言ってやった