お前のことは好きだけどそれがなにか?












「聞いてよ〜河瀬〜」








「もう10回は話したよそのこと」









夜の10時








眠りにつこうと目を閉じた瞬間にその電話はかかってきた








もちろん相手は由美









どうやら由美はバイトに先の先輩を好きになってしまったらしい








「いや、最初はありえないと思ってたよ?

でも意外と筋肉質だったり優しかったり

いつの間にか好きになってたの!」









由美は1度話したら止まらない









「あのさ、由美」








「もう聞いてるの!?」








「聞きたいことがあって

それが終わったら気の済むまで由美の話し聞くから」








「なによ聞きたいことって」








「あのさ、『Emperor』の中で家がお金持ちの人っている?」









「『Emperor』?

ついに河瀬もファンになったか!」







「いや、そういうわけじゃないんだけど・・・」







「えーっとねー蕪木廉だと思うよ」







「え?まじで!?」







「うん

ファンの間じゃ結構有名な話」







そうだったんだ・・・






「たしかどっかの財閥らしいよ」







「え・・・」







「まさか城乃内財閥ほどではないと思うけどね!」







電話の奥で由美の笑う声がする







そのまさかなんですよ由美さん・・・








「蕪木廉ってプライベートほんと謎なんだよねー

ブログもやってないしSNSもやってないし

どこの学校に通ってるかもわかんないんだよ?」








まぁあれだけ警備がいればね









でも学校がバレてないのは意外だな









「まぁいいや!

今はそんなことより先輩の話!」







そのあとあたしは夜中の3時まで延々と由美の恋愛相談を聞いていた