お前のことは好きだけどそれがなにか?







「うるさいな〜」








突然後ろからそんな声がしてあたしと蕪木廉は





「わぁ!」





と声を出した







「北山先輩?」







礼保が不安な顔でソファの奥をみる







すると物置の上のベットから男の人が顔を出した







「直樹!」







蕪木廉はびっくりしてそう言った







その北山先輩という人は



ぬくぬくとベットから降りてきて




あたしの前に立った







そしてじっとみつめる








え、なに????








この人初めて見たかも






多分3年・・・






綺麗な茶髪が光にあたってる






背が高い・・・






多分蕪木廉より高いぞこれは






「河野?」






北山先輩はあたしを見てそう言った







「あ、はい!

そうです

初めまして!」






あたしは急いで挨拶をする






「あ、先輩お初ですよね?」






礼保が北山先輩にそう聞いた






「いや、そうじゃないんだよな〜」






北山先輩は意味ありげな笑みを浮かべた






え?初めてじゃないの?






「俺、君のこと何度か見てるよ


この地下室で」






北山先輩は少し笑ってそう言った






え、てことは






あたしがここにいる時





北山先輩はこうしてベットにいたってこと?






てことは会話丸聞こえじゃん!






「直樹!また盗み聞きかよ」






蕪木廉が呆れてそういう






てか蕪木廉って敬語しらないの?






菅原先輩にもこの人にもタメ口だし・・・






まぁ蕪木廉だからいいのかな






てか北山先輩って結構美形?






少しほわわんてしてる所がいいかも・・・






「河瀬は転校生なの?」






北山先輩が蕪木廉に聞く






「そうだよ


俺らとタメ」







蕪木廉はあたしと礼保をグルッと指さしてそう言った









「ふーん



俺結構タイプかも」









北山先輩はそんなことを言ってあたしを困らせた







「な、何言ってんだよ!」








蕪木廉がこれまでにないくらい動揺してそう言った






「じゃあ俺、もう行くから」






北山先輩はそう言って静かに歩き出した







「さよなら!」






「じゃ〜ね〜」






礼保が敬語で






蕪木廉がタメ口でそれぞれさよならする






「おーう」






北山先輩は前をみたままあたし達に手を振った













綺麗な後ろ姿が扉が開く音とともに静かに消えていった







「まじびびったわ〜





いきなり現れんなよ〜」







蕪木廉は胸をなでおろしてそう言った







「美穂先輩がロンドン行ってからもうここには来ないと思ってたけど


そうでもないみたいだね」







礼保は北山先輩がいたベットを見ながらそう言った







美穂先輩?







「それって加藤美穂さん?」







この地下室の使用許可メンバーに入ってた







「うん


そうだよ」







礼保はあたしをみて頷いた







どうやらこの地下室にも色々な事情があるんだな






あたしはこれ以上詮索しないようにした