1週間後
あたし達は都内にある立派な高層ビルにいた
雨宮さえのパーティーはここで行われるらしい
「あーやだ
行きたくない」
さっきから玲子はこればっかり
「こういうパーティーってほんと面倒くさいのよ
業界のお偉いさんが沢山来るからペコペコ頭下げて
『最近はどうですか〜?』とか
『ご両親はお元気で〜?』なんて言ってさ」
玲子は少し馬鹿にしたようにそう言う
「じゃああたし何してればいいの?」
あたしは芸能人でもないしお金持ちの子供でもない
「あんたの場合は私の隣にいて
私が挨拶回り終わったら隅っこで大人しくしてようら」
そう言う玲子がいつになく頼もしく見える
「わかった」
あたし達はエレベーターに乗り込みパーティー会場のある32階へ向かった