ドタバタの郊外レクリエーションが終わり









また月曜日がきました









あたしは学校に着くなり地下室へ向かった









教材の忘れ物があったのだ









パスワードを押して扉を開ける









階段の上から部屋を見下ろすと









本棚の前に1人の男が立っていた









なにかを探してるみたい









あたしが階段を降りるとその男は音に気づきこっちを見た









あ、こいつ永崎礼保だ









少し小柄で細いその体型









バカでかいその目があたしを睨むように見つめる








降りてすぐにあたしは








「おはようございます」








と言った








永崎礼保は軽く解釈をしてまた本棚で何かを探し始めた








あたしはソファの前にある教材をとる








そういえば神奈川のときこの人に助けてもらった気がする








お礼言わなきゃ








あたしは本棚に近づく








それに気づいた永崎礼保があたしをみた








身長はそんなにあたしと変わんないな








「あの、こないだありがとうございました

蕪木廉から聞いたんですけど永崎さんがなんとかしてくれたって・・・」








話していて徐々に声が小さくなっていった








だってこの人ずっと無表情なんだもん!!








なにも言わない永崎礼保








その場にいるのが妙に嫌になってあたしは部屋を出ていこうとした








階段に登ろうと手すりを掴んだ瞬間








「べつに・・・」








と小さな声がした








あたしはとっさに振り向く








永崎礼保は本棚を見つめながら








「べつに・・・

あんたのためにしたわけじゃないから・・・

お礼とかいらないから・・・」








と小さな声で言った








あんたのわけにしたわけじゃないって・・・








なんかこんなこと言われるとこっちが恥ずかしくなる








「で、でも!!

あたしも助かったからありがとうぐらい言わせて!!」








あたしはムキになってそう言った








そして小走りで階段を登ってすぐに地下室を出た











永崎礼保ってなんか冷たい・・・