「みんな〜!!聞いてよ〜!」
朝から勢いよく飛びついてきた花音。
太田花音は私の親友。綺麗な黒のストレートロングの髪の毛で、ワインレッド色というおしゃれなカーディガンを着ている。
花音はリボンじゃなくいつも女子用のネクタイをつけていてそれがものすごく似合ってる。花音らしくていいな〜ってずっと思ってたりする。小さい頃からずっと一緒で本当に明るくて美人さんで人気者で頭良くて、色んな意味で恋愛上手。
今日も女子を全員集めてこうして恋バナしてるんだよね〜。
「はーい!発表します!……since 10.5!!」
「え?!昨日じゃん!!」
「やばい〜!なになに!なにがあったの?!」
「ちょっ!教えてよ!!それに誰?!」
お、やっと付き合ったんだ
「まぁまぁ〜、みんな焦らないでよ〜!今は時間ないし放課後は女子会ですかね?!」
その花音のひと声で女子のテンションも一気に上がり、耳の奥でキンとした感覚を感じる。
う…、うるさっ!
そう思っているとチャイムがなった。クラスのみんなはぞろぞろと自分の席に着きながらもお喋りが止まらない。
そんな中、廊下から誰かの走ってきた。私の予想だときっと…いや、絶対たなっちだ。
「わー!ごめん!遅れました!!」
と勢いよく教室の扉をバンと開け入ってきた田辺先生。若くて高身長でイケメンで(花音目線)生徒から人気あって生徒から『たなっち』って呼ばれてる社会科担当の先生。
「たなっちおそーい!」
「ごめんごめん!はい、朝学活やるぞー」