「ねえ、どうしてこうなったのか、分からないの?」


「んー、何かそのへんはよく覚えてないんだよな。最後に覚えてるのは、夏休み入る前くらいで」


「そうなの?」


「ああ、気が付いたら目の前が真っ暗になってて。で、次に目が覚めたら、お前の部屋の中に浮かんでたっていうかさ」


「そう、なんだ……」


「ま、とりあえず俺は約束は守ったってことだよな。死んだら幽霊になってお前のところに来るっていう約束。あ、でも」


そこで昴は首を捻る。


「なあ、俺、どうして死んだの?」