さて、残った涼くんとあたしは、二人で適当に屋台を見て回ることにした。
「涼くんは屋台だと何が好き?」
「……リンゴ飴かな」
「あー、リンゴ飴、いいよね。あたしはやっぱタコ焼きかな。屋台の定番」
「……そうだね。タコ焼きも悪くないと思うよ」
そういえば、こうして涼くんと二人で何かするのって、初めてだな。
たいていは四人か、間に梨沙がいた。
そうだ、せっかくだからこういう機会じゃないと訊けないことを訊いてみよっかな。
「そういえば、涼くんってだれか好きな人とかいるの?」
それは何気なく訊いた質問だった。
涼くんはもてるしいいやつなのに、彼女がいるって話は聞いたことがない。
ってことは、もしかしてだれか好きな相手がいるんじゃないのかな?
そう思って訊いてみた質問だった。
すると涼くんは思いのほかに分かりやすい反応を見せた。
「……っ」
「あ、その反応、いるってことでしょ?」
「……」
黙ったまま答えない。
でもその沈黙は、今のあたしの質問が正解だってことを示していた。
しばらくして、涼くんは口を開いた。
「……そういう藤井こそ、だれかいるの?」
「あたし? いるよ」
「……ずいぶん、簡単に答えるね」
「そっかな? だって、隠すことでもないし」
あたしは同じクラスの透くんのことが好きだ。
このことは梨沙には当然言っているし、他の子にも何人かには言っている。
それはあたしの正直な気持ちだし、そういうことはちゃんと言葉にして出していくべきだって思うんだよね。
「……藤井はいいね」
「あ、もしかしてバカにしてる?」
「……してないよ。自分の気持ちをちゃんと口にできるのは、本当にうらやましいって思っただけだから」
何となく。
何となくだけど、その言葉から、涼くんは報われない恋をしてるんだって分かった。
「そっか、涼くん、苦労してるんだね」
こんなにかっこいいのに。
「……そっちこそ、バカにしてる?」
「してないって。ほんとにそう思ったんだよ」
なんか、いつも完璧で、クールだと思ってた涼くんも、こんなことで悩むんだ。
そう思うと、ちょっとだけ涼くんを今までよりも身近に感じた。
「涼くんは屋台だと何が好き?」
「……リンゴ飴かな」
「あー、リンゴ飴、いいよね。あたしはやっぱタコ焼きかな。屋台の定番」
「……そうだね。タコ焼きも悪くないと思うよ」
そういえば、こうして涼くんと二人で何かするのって、初めてだな。
たいていは四人か、間に梨沙がいた。
そうだ、せっかくだからこういう機会じゃないと訊けないことを訊いてみよっかな。
「そういえば、涼くんってだれか好きな人とかいるの?」
それは何気なく訊いた質問だった。
涼くんはもてるしいいやつなのに、彼女がいるって話は聞いたことがない。
ってことは、もしかしてだれか好きな相手がいるんじゃないのかな?
そう思って訊いてみた質問だった。
すると涼くんは思いのほかに分かりやすい反応を見せた。
「……っ」
「あ、その反応、いるってことでしょ?」
「……」
黙ったまま答えない。
でもその沈黙は、今のあたしの質問が正解だってことを示していた。
しばらくして、涼くんは口を開いた。
「……そういう藤井こそ、だれかいるの?」
「あたし? いるよ」
「……ずいぶん、簡単に答えるね」
「そっかな? だって、隠すことでもないし」
あたしは同じクラスの透くんのことが好きだ。
このことは梨沙には当然言っているし、他の子にも何人かには言っている。
それはあたしの正直な気持ちだし、そういうことはちゃんと言葉にして出していくべきだって思うんだよね。
「……藤井はいいね」
「あ、もしかしてバカにしてる?」
「……してないよ。自分の気持ちをちゃんと口にできるのは、本当にうらやましいって思っただけだから」
何となく。
何となくだけど、その言葉から、涼くんは報われない恋をしてるんだって分かった。
「そっか、涼くん、苦労してるんだね」
こんなにかっこいいのに。
「……そっちこそ、バカにしてる?」
「してないって。ほんとにそう思ったんだよ」
なんか、いつも完璧で、クールだと思ってた涼くんも、こんなことで悩むんだ。
そう思うと、ちょっとだけ涼くんを今までよりも身近に感じた。
