八月になった。


あのお祭りの日から、一週間。


あの日から、昴との関係は、少しだけ変わった。


いっしょにいて、目が合うことが多くなった。


話をしていて、何となくどちらともなく黙りこむことが多くなった。


昴の姿を見るだけで、胸がドキドキとしてしまう。


お祭りでプレゼントした、チョーカーをつけてくれているところを見ると、なおさらだ。


でもそれはよくない変化じゃない。


何か新しいものが生まれる前の、戸惑いはあるけれど必要な変化だ。


昴は、何かを待っているみたいだった。


あの時の言葉の続きを口にするきっかけとなる、何かを。


だから私も待っていた。


私は昴を信じてる。


きっとあの続きを聞かせてくれるって、信じてる。


だから、昴がその時だと思って動いてくれるのを、待つだけだ。