「……私のうちね、両親の仲が良くないんだ」
気が付いたら、私はそう口にした。
「いつからだったかな……顔を合わせれば、ケンカばっかりするようになった。大声で、怒鳴り合うようになった。それが嫌で、お姉ちゃんもぜんぜん家に帰ってこない。もう、みんなばらばらって感じで……」
こんなこと、言うつもりはなかった。
でも一度口から流れ出てしまった言葉は、とまらなかった。
「私は、昔みたいにみんなで仲良くしたいのに。みんなで笑っていたいだけなのに……それなのに、だれもそんなこと、聞いてくれない。私のことなんて、気にも留めてくれない。みんな、私のことなんて、いらないのかな……」
「梨沙」
「なんて、ご、ごめんね、変なこと言って」
「……」
「せっかくのお祭りなんだし楽しくしないと……」
がんばって笑おうとする。
だけど作りかけた笑顔は、包まれた夏空の香りにかき消された。
気付いたら……私は昴の腕の中で抱きしめられていた。
「……俺は、お前のこと、いらないなんて思ってない」
「昴……?」
「梨沙といっしょにいると、なんつーか、落ち着くんだ。梨沙は優しくて、気遣いができて、そこにいてくれるだけで、なんかポカポカした気分になってくる。そんな梨沙のことが、俺は――」
「え……」
昴が何かを口にしかける。
その時だった。
気が付いたら、私はそう口にした。
「いつからだったかな……顔を合わせれば、ケンカばっかりするようになった。大声で、怒鳴り合うようになった。それが嫌で、お姉ちゃんもぜんぜん家に帰ってこない。もう、みんなばらばらって感じで……」
こんなこと、言うつもりはなかった。
でも一度口から流れ出てしまった言葉は、とまらなかった。
「私は、昔みたいにみんなで仲良くしたいのに。みんなで笑っていたいだけなのに……それなのに、だれもそんなこと、聞いてくれない。私のことなんて、気にも留めてくれない。みんな、私のことなんて、いらないのかな……」
「梨沙」
「なんて、ご、ごめんね、変なこと言って」
「……」
「せっかくのお祭りなんだし楽しくしないと……」
がんばって笑おうとする。
だけど作りかけた笑顔は、包まれた夏空の香りにかき消された。
気付いたら……私は昴の腕の中で抱きしめられていた。
「……俺は、お前のこと、いらないなんて思ってない」
「昴……?」
「梨沙といっしょにいると、なんつーか、落ち着くんだ。梨沙は優しくて、気遣いができて、そこにいてくれるだけで、なんかポカポカした気分になってくる。そんな梨沙のことが、俺は――」
「え……」
昴が何かを口にしかける。
その時だった。
