涙色の金平糖【短編】




「ん?これは食べたことないな…」








「金平糖はどれも砂糖の味じゃない」









彼は首をかしげる









「そうなんだけど…今俺が食べたの、ソーダの味がした」









それってまさか、不良品…!?








「今何色を食べた!?」









私は慌てて小袋の中をあさる








「水色…だった気がする。でも、これはこれで美味しいな」









そういう問題じゃない!







何で…そんな、呑気に!








私は小袋の中から水色の金平糖を見つける








金平糖に水色なんかあっただろうか…?









私は口の中にそれを入れる








「…!?」







かみ砕いた瞬間、それは私の口の中を支配した









形こそは金平糖だが、ソーダの匂いと味が舌に染み付く








、と思えば金平糖独特の砂糖の味がしてきた








これは一体…








「新商品、かな?」










まあ食べて問題なさそうだ











私は一安心した