中学の入学式。
俺と頼は隣同士のクラス。
でも、そんなことは気にならない。
同じクラスの方が嬉しいことに変わりはない。
けれど、同じ部活に入ろう、って約束したから。
まだ、部活紹介とかがあった訳でもないのに、もう決まっている。
というか、それを言うなら 受験前から決めていた。
入学2日目、部活紹介があった。
各部活が自分たちの部活を持ち時間を使ってPRする。
どの部活も楽しそうでついつい目移りしてしまう。
でも、俺たちはもう決めているから。
ついにその部活の紹介が始まる。
暗くなった照明。
弾かれた弦の音。
テンポを刻むバチを重ねる音。
講堂がひび割れていきそうなくらい 勢いのある音の群。
当たり障りのない曲。



