「恋華、お前は良い学校に入る為に頑張らないといけない、でも そうは言ってもどうすればいいか わからないと思うの。

だから、塾に行くのはどう⁇

今日は、体験入塾。
そして 来月からは週に3回 月水金は17:00〜 塾に行くこと。」

お母さんはいつも勝手だ。
俺のことを思っての行動みたいだけど、あまりにも急すぎる。

お母さんを相手に口答えすることは許さない、だから 従うしかないんだけど。

初めて行った塾。
授業は大体 理解できた。

ガリ勉みたいな奴ばっかり。
居心地が悪い。

そうは言っても、どうにもならないけど。

言っていた通り、本当に塾に行くことになった。

5月。
受験コースは2月から 学年が変わるらしい。
1月に受験があることを考えると、普通の話のように思う。

俺と同じタイミングで入塾した奴が他にも数人居るらしい。

そこで、学年の変わる2月から4月末までの分の補習授業を日曜日に数回することが決定した。

先生なりに気を利かせてくれたんだろう。

でも、居心地が悪いと思っている塾に行く回数が増えたことがただ純粋に嫌だった。

参加人数は僅か4人。
男女2名ずつ。

俺は授業開始の5分前くらいに教室についた。

まだ、誰も居ないのかな、なんて思っていると 既に男子が席に着いていた。