サイコパスゲーム

あたしはすこし浮かれた気分で、

上履きをコツコツと鳴らした。

丁寧に植えられた向日葵たちを通り抜け、校門に向かう。


その途中だった。


だれもいなくなった生徒玄関。

寝ている警備員。

あたしを守ってくれる存在など、そのとき、いなかったのだ。

___一瞬だった。



一瞬であたしは、体育館裏に連れ込まれた。

「!? うぐっ!?」

口を手で塞がれ、呼吸が出来なくなる。

相手は男なのか、がっちりと身体を包み込まれていて、

動けない。

身体が自由になったと思った瞬間、

あたしは空中に放り出された。