サイコパスゲーム

しばらくして、

委員会の生徒たちがやってきた。

「あっ ナツちゃん、こんちゃ♪」

そういって近づいてきたのは、

楯中 サグリ(タテナカ サグリ)。

あたしの隣の席に腰掛ける。


サグリはお転婆で、抜けているところがある。

あたしや麗楽々はB組だが、サグリはA組だ。


A組のなかの、リーダー的存在らしい。

かといって、舞美ちゃんのように力で支配しているのではない。


人望で支配しているのだ。


サグリは優しくて、可愛くて、黙ってても友達など寄ってくるだろう。

サグリによると、いつの間にか友達がまわりにいた、というのだ。

正直、羨ましい。


けれどあたしには麗楽々がいる。

サグリのような、浅くてたくさんの友達よりも、

あたしのような、深くて少ない友達のほうがいいと思う。