「……ユーリス王は、早朝に亡くなっていたのが王妃に発見されたんだ。死因は医師も分からずに首を捻るもので、確かなものがないため『流行り病』としたと聞いている」
ユーリス王は王妃と一緒に就寝するまでは体調も崩しておらず、すこぶる元気だった。
陛下自身も間際まで警護をしていたので、突然の悲報には、哀しみよりも驚愕したという。
「ユーリス王の死因について知る者は、今ではごくわずかしか残っていない。私とミネルヴァと元王妃くらいだ」
「ミネルヴァ大臣も……そう、なんですか。最後を見たのは、先の王妃さまなんですね」
元気にしていた人が突然動かなくなったのを見るのは、とてもつらいことだ。
それが愛する人ならば尚更なこと。
もしも明日の朝、隣に寝ている陛下が冷たくなっていたら……コレットはそんな想像をして、胸が張り裂けそうになる。
ユーリス王は寸前まで元気だったとすれば、まるで呪いを受けたようだと思える。
やはり、原因は禁じられた書物の呪い!?
『誘われて、禁じられた書物を見ようとしたこともある』
エドアールの話と結び付ければ、ただの空想が現実味を帯びてしまい、サーッと血の気が引く。
結局、ユーリス王は書物を見たんだろうか。
「陛下、わたし、先の王妃さまに会ってお話を聞きたいです!」
そう願うコレットに対し、陛下は怪訝そうに首を傾げた。
「……君は、そんなに知りたいのか?ただの好奇心なら、悪いことは言わない、止めておけ」


