美和はきっと、私が不安にならないように気をつかって言ってくれたんだろうな。


確かに私も、1月は残業続きになるって覚悟してる。


楓さんも、忙しいだけだよね?


いったんリセットして、仕事に集中することにした。



「足立くん、サンプルあがってる?」


「はい、念のため3パターン用意してもらいました」


「じゃあ、一緒に会議室へ運んで、夕方部長が戻ったらチェックしてもらうから」


「第2会議室をおさえてあります」


「ありがとう、さすが足立くん」


そのまま、足立くんと会議室へ向かった。


「これとこれをセットにして・・・あ、やっぱり、こっちの方がいいかな」


ブツブツ言いながら並べていく私の手に、足立くんの手が重なった。


「足立くん?」


「高橋さん、なんか無理してません?」