イジワルな彼とネガティブ彼女

「さすが、大手は違いますね」


「大手とかそういうの、関係ないだろ」


・・・とにかく、謝らないとダメだよね。


「本田さん、ご迷惑おかけして、すみませんでした」


「別にいいけど」


その時急に、本田さんがキレイな女の人と歩いていた映像があらわれた。


よせばいいのに、つい口をすべらせてしまった。


「本田さん、クリスマス一人だっていうの、嘘じゃないですか。


先週見たんですよ、キレイな女性と一緒に歩いてるの」


「は、先週?


・・・あー、あれは後輩だよ。


俺たち忘年会の幹事で、ビンゴの景品買いに行ったから。


なんだよ高橋、俺とクリスマス過ごそうって考えてくれたわけ?」


「そんなことないです、24日は彼と過ごすし、25日は忘年会ですから」


「あっそ、じゃあさ、あれはなんだよ?」


本田さんが指差した先には、この前買ったプレゼントの紙袋がふたつ置かれていた。


「あ、あれは、その・・・」