土方side



歳「えっ…」


俺が桶の中の水を取り替えて戻ってくると、部屋に横たわっていたのは、猫じゃなくて人間だった。


歳「…こいつ郁か?」


郁の首につけてやってた紐が目の前の奴の手首に結ばれてる。


歳「にしても…この格好はやべぇな。」


異国の服なんだか知らねぇけど、白い上着に腰に短ぇ布を巻き付けてるだけだ。



眼福。



あ?キモイとかいうんじゃねぇよ。

男なら女の足みて喜ぶもんだろ。




歳「こいつが本当に郁だとしたら、何者なんだ…?」




副長としての自分が出てくる。


あぁ煩わしいな。



郁は郁だ。人間だろうが猫だろうが、悪いやつではない。

昨日の看病で身に染みてわかってるつもりだ。



郁「んっ…」



土方sideEND