ようこそ!!青蘭高校へ!!

グイッ!!




「おわっ!?」




何!?




「え!?」




藤崎が私のエプロンの端を握ってる!!




「も~!ちょっと!藤崎 離してよ!!」


「もう少しだけ握らせてあげなさい」



え…




「ご飯はココに持って来てあげるから… 」








お母さんは一人でキッチンに立ちだした。


トントンと聴こえる包丁のリズム…



「ふぁぁ~… もう何も出来ないじゃない!!」



呑気に寝ている藤崎を軽くデコピンをした。


そのうちに簡単な夕食が出来上がり、藤崎を横目にお母さんと食べた。


その後も藤崎の手はエプロンを離すことなく握り続けていた。








いまだに離してくれない…




そのうちにテレビの音が遠くに…

















「… ん… 」





??





あれ?真っ暗…





「すぅ~… すぅ~… 」




!?





誰かの寝息!?




「はっ!!」




うわぁーーーーーー!!




横に藤崎が寝てるーーーーー!!




叫びたいけど叫べなーーーい!!




落ち着け、私!!




って!!藤崎が近すぎて落ち着けない!!




「も~… お母さん… 起こしてよね… 」



テーブルとソファーは隅に追いやられ、私たちはリビングの真ん中で一つの布団で寝ていた。




「恥ずかし… 出よ… 」










「… 母さん… 」





え?





「か… ぁ… さん… 」





母さん?






お母さん… ?











!!










藤崎の閉じている瞳から涙…





藤崎が…





泣いてる…





「やだ… 泣かないでよぉ~… 」




この声にこの涙…




胸が切ない…




出ようとした布団から出ずにそっと近づき涙を拭った。





涙よ… 





止まれ…





「泣かないで… 」


「ぅう~… … 」




え… ?





グイッ…





「ひゃ… 」




!?!?





ぎゅっ…





きゃーーー!!抱きしめられたーーー!!




涙を拭いたその行動に反応したのか私を抱きしめた!!



思いっきり藤崎の胸の中。



嫌だったら跳ね除ければいいのに…



でも… それはできなかった。




だって…






できないよ…





泣いてるんだもん…




『母さん』と言って涙が止まらない藤崎をどうしても突き放すことはできなかった。




胸から伝わる悲しい泣き声。




私は、泣きやむように抱きつき背中を撫でた。









そのうちに藤崎は静かになった…









「人って… あったかいんだね… 」





気持ちいい…





私は、藤崎のあたたかな胸の中で静かに目を閉じた。