ようこそ!!青蘭高校へ!!

藤原 一樹…




先生!!




藤崎の従兄弟!!




「やめ… 沙良… 」



「ダメ!!」




奪い取ろうとする手を制し、画面をスライドした。




「先生!!大変!藤崎が!!藤崎が!!」


『え?… え?誰?何??』



どうしよう…




何て言ったらいいの…




「えっとですね、あの… 」


「沙良、落ち着きなさい」



あ…




お母さんが私の手から藤崎のケータイを取った。




「初めまして、私、芦田 沙良の母です。実は、藤崎君が倒れまして… 」



『え!?太輔が!?』




藤原先生の動揺した声が聴こえた。



お母さんは、冷静にさっきの状況を藤原先生に話していた。



「あ、はい… 」



??




「沙良、太輔君をお願い」





私の肩をぽんぽんと叩き、先生と話しだした。



「お願いって言われても… 」



藤崎は、蹲り背中を向けた状態…



痛みを我慢してるのか、小刻みに震えてる気がする。



「藤崎、大丈夫?」


「大丈夫だから… 俺に触るな… 」




どこが大丈夫なのよ…



弱々しく言ってんじゃないわよ…



でも、言い返すことができない。




だって…











ダブるんだもん…





痛みを堪えて笑った人と…





「太輔君、起きれる?」




はっ!!




「お母さん!!」



「落ち着きなさい、沙良 起こしてあげましょう」



2人かがりで藤崎を起き上がらせた。



苦痛に歪んだ青白い顔…



「これ、飲みなさい… はい、口開けて… 」



藤崎は観念したのか 口を震えながら開けた。


錠剤を口に放り込み、白湯を含ませた。




ご… くん…




「飲んだ… 」



良かった…




「1時間ぐらい寝てなさい… 先生が来てくれるそうだから」



お母さんが藤崎を撫でた…



さっきまで反抗してたのに大人しく撫でられていた。



そのうち 藤崎は目を閉じくったり横になった。




「… 沙良、見てて。私はお店を閉めてくるから」









「… うん、わかった」




お母さんは藤崎をもう一度撫でるとお店に行った。



静かなリビングに私たちだけ…




「はぁ… はぁ… ん、… っ… 」




すぐには効かないのか、脂汗がじわっと出ていた…



ポケットから黄色のハンカチを出してそっと拭いた。




「痛いのイタイの… 飛んでいけ… 」




お願い…



こんな藤崎 見たくないよ…





ドタドタドタ…





え?





荒々しい足音…




「太輔!!」



先生!!




藤原先生が来た!!




「わかるか?太輔?」



藤崎に駆け寄った先生は、意識のない頬を触った。















「また… コイツは… 無理ばっかり… ったく… 」


「… 太輔… 」




藤原先生は、涙ぐみ 何度も撫でた。



「少し薬が効いたみたいです… でも、一度ちゃんと診てもらった方がいいですよ」



うん、私もその方が良いと思う…



こんなに痛がるのは どこかが悪い証拠。



でも、藤原先生は、溜め息をつきながら首を振った。




「… 嫌がるんです… コイツ」




え?




嫌がる?




こんなに痛いのに?




「芦田さんのお母さん、少しだけいいですか?」


「沙良 悪い、もう少し太輔見ててくれるか?」








お母さんと先生は店へ行った。




シーンとしたリビング。




少しだけ楽になった呼吸に安堵…









「… 何でそんなに我慢するの?」




「大変な病気にだったらどうするのよ… 」











もう… やだよ…





誰もいなくなったりしないで…





「お父さん… 」





藤崎の姿が入院している父とかぶって 胸が苦しくなった。