ようこそ!!青蘭高校へ!!

◆ 太輔・side ◆


驚いた声がA組の教室内に響いた。



「神崎先輩!?」



沙良も驚き、後ろを振り返った。



「誰だ!?」









「… 藤崎… 何のつもりだ?」




相変わらず、ムカつく奴だ…




「うちの沙良にベタベタ触るな」



森が沙良の腕を掴み、廊下に引っ張った。



「うちのって… お前の女じゃないだろ?」



嫌な笑い方をして 俺たちを睨んだ。



「ちょっと!!藤崎!!何なのよ!!」



森の腕を振りきり、神崎の側へ行こうとする。



「すみません、先輩」



!?



「何で謝るの!?藤、悪くないじゃんか!!」



森が沙良に抗議。



「急にそんなことしたら嫌な気分でしょう!!」



沙良も負けずに反論。



「本当にすみません… 先輩たちちょっとアレで… 」



何だよ、そのアレって…



「… いいよ、もう、大人気ないからさ」



大人気ない…



「それよりさ、今日 久しぶりに店 行くわ」


「え!本当ですか!!」



!!!



また さりげなく髪に触れた!!



「是非来てください!!待ってますから!!」



神崎は、沙良の頭を優しく撫でると教室の奥へ入って行った。


俺らには『ふん!』とムカつく態度をして…



「はぁ~… かっこ良かったなぁ… 神崎先輩… 」








「沙良ちゃん… 神崎が好きなの?」




好き…










「え!?やだ!!見ないでくださいよ!恥ずかしいーーーー!!」










沙良は真っ赤になりながら走って行ってしまった。




「嘘だろ… よりによって 神崎だぞ… 」



確かに…




何でよりによってアイツなんだ…




好きになった男が。





神崎 翔輝…



優等生だが、嫌な噂が絶えない。


とくに女子に対して酷い噂を聞く… それは、中絶の噂。


イケメンの笑顔の下は悪魔の顔らしい。



だが、噂だ…



実際はわからない。



でも、男子の話を聞く限りでは限りなくクロだ。



そんな男に沙良は…




キリリッ…





… っ!!











胃が… 痛い…





「マジで好きなのー!?嫌だーー!俺ーー!!」








森は、どうやら 沙良のことが好きらしい。



入学して間もないのに… 



「藤だって 嫌でしょう!?」



え?




俺?





ズキッ…




「俺は… 」



アイツは、ただの後輩…




ズキッ… 









なぜだろう…



さっきから心がざわつくのと同時に胃が痛む。




沙良…




「でも、藤、どうする?このまま沙良をオオカミに渡す気?」



みつの厳しい顔が俺を見つめた。




オオカミ…




そうだ、アイツは危険すぎるオオカミだ。


噂がどうあれ、危険な奴には違いない。



「わかった、帰り 見張る」



奴が変な行動取るならば、止めなくては…



「うん!!沙良ちゃんは俺が守ってみせる!!」








森…




本気なんだな…




これもよくわからないが、森の言葉に胃がさらに痛んだ。