「善は急げ でしょ」



そう言いながら、普段は申し訳なさそうに通る道も
ズカズカと胸を張って…


それ以上に 私が通るけど何か? みたいな感じで行くアサちゃん



思い立ったら行動するアサちゃんはほんとに素晴らしいと思う。



「失礼します!!!」


「あれえ?愛咲じゃん

……千星?」


「叶さん…こんにちわ」



いきなり縮こまんな。



「アサちゃん」


「ああ。…んん''!叶さん」


「な、なに」


「この前いた人って誰?」


「その説明で分かるの?」


「いーの」



アサちゃんの単純で大雑把な説明で
頭を捻らせる叶くん


可哀想……。そうまで思う



「んん〜〜〜…もしかして、凰のこと?」



凰( オウ ) そう呼ばれる人



「凰…さん。」


「凰なら、今日居るよもうすぐ来るよ
どしたの?」


「チーちゃんが気になってるみたいで」


「ちょ!アサちゃん!」


「千星が!?まじか…」




妹のそんな浮いた話など初めて聞く兄の
なんとも言えない顔をしてる叶くん



「凰は、悪いやつじゃねえし、すっげえ優しいよ」


「だから、叶くんまで!そんなんじゃないって!」



んもう!!


みんなそうやって私をからかうんだから