「私は、弱虫じゃない」 声を絞り出した。 体は震えていた。怯えなのか怒りなのかわからないけど。 木霊はしばらくしてから、こう言った。 ーー役立たず。 「私は、役立たずなんかじゃないっ!!」 なぜ、一番言われたくないことを言われてしまったのだろう。 わめきたい気持ちだったので、文字通りわめいた。