「じゃあね〜」



そういって電車から降りていく
夏目に手を振る。


最近嬉しそうだね、なんて
言われて、どきっとするけど
そういう時はさらっとかわす。


さあて、家に帰ってご飯食べて
風呂に入って寝よう!


生きるの楽しい!うん!!








駅を降りて家に向かう時だった。







♪〜…♪〜…






震えるスマホにどきっとした。


青、かと思って画面を見る。




『佐和夏目』




夏目だった。


なんだよ〜。もう。



私はまた愚痴に付き合うのかあ、と
気が緩む。



「もしもし?」



『……』



夏目の返事がない。



「……夏目?」



いつもなら夏目は『あのね、』って
返してくれる。


それなのに、返事がない。


何かあったのか。



『……なずな……』



やっと声が返ってきた。



「もう、心配した、何かあった?」



『あの……ね』




夏目の声が震えてる。


こんなこと滅多にない。



「……どうした?なんかあった?!」



私はついつい声を荒らげてしまう。


親友の夏目に何かされた時には
殴り込んでしまうくらい大事な存在だ。


















『…あ……Altairが……



















失踪



だって……ッ!!!!』