ねこと流星は彼のすべて。

私はハッとして画面を見る。



『^々(♪#☆』



あの番号だった。



「もッ、もしもし?!」



久しぶりでどきどきした。



『あッ、もしもし?』



ウジ虫の声で安心した私がどこかにいた。



「…元気だった?どうしたの?なんかあった?」



心配性の母親みたいになる。


他人だけども。



『お仕事がね最近増えたの!』



それはいい事だ!



『それで君にお礼が言いたかったの』



またか!!可愛い!!!!くそ!!



『仕事が増えてお礼言うの伸びちゃってさ』



「いやいや、大丈夫だよ
それにそれは自分で頑張ったんだから
私のおかげなんかじゃないって」



『ううん、君のおかげだよ
励まされたから頑張れたもん!』



可愛い!!『もん』!!ぬわッ!!



『あと、それに名前も聞くの
ずっと忘れちゃってたから…』



「うわ、私もずっとそれ思ってた」



私とウジ虫はお互いに笑った。



「私は、なずな」



とりあえず下の名前だけ。



『なずな、か!可愛い名前だね』



珍しくそんなことを言われた気がする。


なんか照れる。



『あ、待って忘れるうちに言わせて!』



ウジ虫が自分の名前を名乗る前に
言いたいことがあるよう。



『…明日、暇?』



「うん、まあ暇かな?」



『××駅の近くにあるお店に
なずなを連れてってあげたいんだ…!』



都会の駅名を述べたあたり
オシャレそうなお店な気がする。


そして呼び捨て。可愛い。くそ。


まあ暇だし、もし万が一、
待ち合わせの場所にいた人が
犯罪の臭いむんむんだったら帰ろう。



「うん、いいよ、××駅ね?」



まあこのウジ虫は
悪いやつでは無さそうだし。



『やった、ありがとう!
あ、俺『アサギリ』って言うんだ!
多分明日は黒っぽい服装してる!』



『アサギリ』?何故に苗字なんだろう。



「分かった、何時にする?」



『そうだな〜、色んなとこ回りたいから
8時〜…だと早い…?』



早いような気もするけど
色んなところに行きたいんだろう。



「いいよ!8時に××駅ね」



『うん!楽しみにしてる!じゃあね!』



「おやすみ〜」



そういって切った。


今度こそウジ虫の名前が聞けた。



『アサギリ』



そう登録しといた。





まあ私は明日着ていく服だとか
少し化粧をしようだとか
そんなことしか考えてなかった。