「だけどもうその形は要らない。俺は俺自身に未来を誓えるし、俺も信じてるんだ。兄ちゃんの、未来を」



「ミナ…………………」



「だから兄ちゃんも誓っちゃいなよ!由香里さんに!」



そうからかう様に笑って言うと、兄ちゃんも照れくさそうに笑った。


ちらりと佐原さんの方を伺うと、彼女もまた笑顔だった。



─────佐原さんの、おかげだよ。




あなたが信じてくれたから、俺も信じようって思えたんだ。






佐原さんが俺を救ってくれたように、俺も何か佐原さんの力になれないだろうか。


そう考えることは、きっと別に何も不自然じゃない。



───だけど、









その笑顔を傍で見ていたいと思うのは、可笑しいだろうか…………?