風に揺れる髪から 除く湊くんの顔は まるで表情のないような顔をしている。 それなのに、 その瞳は確かに涙に揺れていた。 「湊くん………大丈夫?」 私がそう尋ねると、 湊くんはふいっと視線をそらしてしまう。 「何が。てゆーか、何しに来たの?」 やっぱりその声は震えている。 「────風邪ひくよ?」 「ごめんなさい、もう戻ります」 「いいよ、私も待ってるから」 「───何を?」 「───湊くんが…泣き止むのを」 相変わらず 目を合わせてくれない湊くんの 小さな肩が、ピクっと動いた。