明日も歌う あなたのために



「湊くんも………?」



「え、花菜も?」




私が頷くと、私たちはお互いに驚愕の表情で見詰めあった。

そんな私たちの間を、ビュッと肌寒い風が舞う。



堪らず身震いをした湊くんに、私はハッとして自分のコートを脱いで湊くんの肩にそっと掛けた。


「え、ちょ、いらないっ」



少し慌てた様子でそう言ってコートを返そうとする湊くんに、私は意地でもコートを受け取らなかった。



「もう、いいから着て?湊くんが風邪引いたら一大事よ」



「花菜に風邪引かれるよりマシだよ!」




「引かないわよ、ほらちゃんと温かくして………」



湊くんのことだからどうせまた、「彼女に上着貸してもらうなんてカッコ悪い」なんて考えているのだろう。


だいぶ大人びてると思っていたけれど、こうゆうところはやっぱり男子中学生だ。


そうゆう一面も愛しいのだけれど。