「───おねーちゃんはいいよ。病人や車椅子の扱いにも慣れてるだろうし、高梨のことも良くわかってるもんね」
「花瑠………」
「だけど私だって高梨の事分かりたいって思ってるし、力になれるようにいつも気遣ってる。
確かに私は無力かもしれないけど、気持ちはおねーちゃんと同じなのに。なんで私だけが分かってもらえないの?」
「花瑠、俺は……」
「高梨だってそうだよ。全然私のこと分かってくれてない」
そう短く告げて、二人に踵を返して思わず駆け出した。
高梨はまだ何か言いたげだったけど、振り返れなかった。
お姉ちゃんは、引き留めなかった。何も言わなかった。
────私が、高梨を思う気持ちはね。
それは絶対に、おねーちゃんに劣ってるつもりはない。
───それなのに、高梨の気持ちは私に向いてない。
そんなの、私が勝手に好きになったんだから仕方ないんだって、頭では理解してる。
だけど…………


