「───なんで分かったの…」
────ただの何処にでもあるラブソングだとは、思わなかったのだろうか。
「”Dear flower”ってお前…一瞬で分かるわ!」
そう言ってケタケタ笑い出す龍。花瑠までなんだかニヤニヤしている。
恥ずかしくて顔が火照るけど、俺も釣られて笑ってしまった。
「やっぱり、”Dear flower”はちょっとくさかったかぁ〜」
オリジナル曲のタイトルの”Dear flower” の ”flower” は、花。
つまり、花菜。
────花菜への、精一杯な想いを綴った、世界にたったひとつだけの曲だ。
「ミナにしか歌えねえよ、この曲は」
机の上に置かれた、走り書きの手書きスコア。
薄いルーズリーフたった21枚に、詰めこんだ俺の想い。


