私は、すくっと立ち上がった。
「水!水汲んでくるよ私!」
「さ、佐原……?」
唐突すぎる私に、高梨は目をまんまるに顔をあげた。
「薬のめば治るでしょ!?水ないと飲めないじゃんっ」
「や………でも………」
「大丈夫っ!私に任せて!!」
善は急げと、水道に向かって走り出そうとする私の腕を、高梨は両手でグイッと引き留めた。
「無理だろ……っ」
「え?!薬飲むのも無理なの?!だだ大丈夫!?」
「ばか、そうじゃなくて………手ぶらで水汲みに行って何に入れんの…………」
──────あ。
「あと、水は鞄の中だし……こうゆうときの薬は無いから………」
呆れたような顔で言う高梨。
──し、しかも"ばか"って…………。
私は仕方なく再び高梨の隣に腰を下ろした。


