ちっちゃい頃の約束

「平気だから。早く座ろ?お、に、ぎ、り、
ちゃん。」


「うん。って、おにぎりちゃんって何?」


 それは、私のことだろうか。


「楓のこと。いつも朝ご飯おにぎり食べてるだろ?あと、見た目。横に出てるから。」


 確かにそうだけど、と思いながら口を開く。


「いつも食べてるけど……。そんなに太った?」


 私はお腹を見て、本気で考える。


 いつも私のことを敵視している一部の女子は、そうだそうだ!と言ったり、クスクスと笑っていたりした。


「楓、冗談に決まってるじゃん。何で本気で信じ

 
 要が言おうとすると、笛木(フエキ)が、
その言葉を遮った。


「へぇ。柊、朝はおにぎりなんだな。いつも遅刻寸前だから、パンくわえて来てんのかと思った。」


 私は、すかさずツッコミを入れた。


「漫画じゃないんだから。あるわけないでしょ。」


「あっ、確かに。全く気づかなかったわ。」


「いや、絶対気づいてたでしょ。って、何笑い出してんの。」


 いつの間にか笛木はクスクスと笑い出していた。


 私もそれを見ていたら、釣られて笑い出してしまった。 

 
「柊と笛木ってほんと仲良いよな~。」 


 笛木の後ろの席に座っている
岡野(オカノ)が言った。


「そうかな~?」

 私は疑問形になったが、

「だろ。やっぱり、他から見ても俺達仲良いって伝わってんだな。」

と笛木は否定をしなかった。


「何で否定しないの~?」


 笑いながら言った。


「だって、どう見ても仲良く見えるだろ?」


 笛木は、自信ありげに口角を上げた。


「なにそれ~。」


 はははっと笑いあった。