隣の彼は、無愛想。



心臓バクバクの中、先生の声が聞こえた。
「今日はなんと!転校生が来ています!!さあ、花宮さん入って!」

私を呼ぶ声と共に、生徒がざわつくのがわかった。

うぅ…すごく緊張する。
今までは、緊張は少なかった。どうせすぐ転校するから、あまり深く関わろうとも思わなかったし。
けど今回は、卒業までここにいるんだし。仲の良い友達も、作りたいな。


意を決して、ドアを開ける。

ザワザワ…
私に視線が集まる。


「さあ花宮さん、こっちにきて」
いえいえ、端っこでお腹いっぱいです。
なんて言わせない先生のニッコリ顔に私の顔もひきつる。


「じゃあ、自己紹介してくれる?」

「はい… えっと、花宮さくらです。よろしくお願いします」
外国にいたとか、転勤族だとか、言えばよかったかな?てか、自己紹介シンプルすぎ?

そんな私の思いを見透かすように、
「花宮さんはお父さんが転勤族で、今まで外国にいたのよね?いわゆる帰国子女ってやつ~??男子のみんなっ頑張りなよ!」
と言ってくれた。
最後に聞こえたよくわからない言葉は、まあ無視しよう。

「えっと、席は…?」
よく見ると、空いている席がないことに気づく。

「そうねぇ…じゃあみんな、席替えでもする?」

ウワァ…という歓喜の声があがった。


そして私は、何故かみんなからの視線を浴びながらくじを引いた。