うさ子…??
舞衣は自分の想定外の凪の様子に驚いてしまったが、少し嬉しかった。
凪の色々な表情が見れるのは、舞衣を今まで以上に夢中にさせる。
「うさ子、今、何がしたい?」
「え??」
凪の流れを断ち切るような突然の質問に、舞衣はまた驚いた。
「どこって?…」
「例えば、お洒落な所に飲みに行きたいとか、ドライブがしたいとか、綺麗な夜景が見たいとか、あるだろ?」
舞衣は急にそんな風にふられてもと思いながら考えてみる。
「じゃ、じゃあ、夜景が見たいです。
でも、今夜は急だし、また今度…」
まだ舞衣が話終わらない内に、凪は立ち上がり舞衣の手を取った。
「よし、分かった。 じゃ、今から行くぞ」
え?
今からですか~?
舞衣が凪の顔を覗きこむと意気揚々としている。
ここで断るのも可哀想かも……
「分かりました、じゃ、10分待って下さい。
すぐに着替えますので」
舞衣がそう言うと、凪はまた舞衣の腕を握り自分の元へ引き寄せた。
「何で着替える?
その恰好でいいよ、いや、そのうさ子がいい」
はあ?……
凪さんがうさ子の虜になっちゃった??



