「は、はい」
舞衣はその資料を手に取ってめくってみた。
ヤバい…… 全部英語だ…
とりあえず分かったふりをしてその資料を閉じ、ソフィアを見て微笑んだ。
「あなたはこの先一か月は、まだ仕事はしなくていいから。
英語は高校までインターナショナルスクールを出て大学は外大出身だから特に心配はしてないないけど、でも専門用語がとにかく難しいから、この一か月はそれを身につけること。
一日一時間、ジャスティンに英語を習うように。
彼はネイティブで日本語もペラペラだから、分かった?」
「は、はい」
「あと、分からない事はジャスティンに聞くことね。
彼をあなたのお世話係に任命しとくから。
じゃ、私は、今から香港まで飛ばなきゃならないの、また一か月後に会いましょう。
何か質問は?」
舞衣はとっさにソフィアに聞いてしまった。
「社長、あの、何で私は採用されたのでしょうか?」



