舞衣はなんだかフワフワしたまま、その金髪イケメンに社長室まで連れて行かれた。
「ソフィア、舞衣ちゃんのお着きだよ~ん」
ソフィア??
社長を呼び捨て??
「ジャスティン、ありがとう」
社長がそう言うと、ジャスティンという金髪イケメンはその部屋から出て行った。
「舞衣、ハトが豆鉄砲をくらったような顔をしてるわよ。
まずは400人以上の難関を突破したことに敬意を表します。おめでとう」
「あ、はい… ありがとうございます。
あ、本当だったんですね…
ごめんなさい、ずっと、信じられなくて……」
舞衣は相手が社長だという事さえ忘れてしまうほどに、やっぱりこの状況が今でも信じられなかった。
ソフィアは笑いながら何度も頷いて、舞衣を見ている。
「ここの支社は男ばかり20人ほどいます。
私は、東京へは一か月に一回来れる程度だけど、ここの社員は超一流で超エリートだから、私が不在でも何の問題はないの。
あ、そこに、一応、IT事業の大まかな内容をまとめておいたわ。
一人一人やってる事は違うから、あなたは、ざっと覚えておけばいい」



