イケメンエリート軍団の籠の中




舞衣は昼休みの間、ジャスティンから聞かされた凪の話を何度も思い出した。

“2か月後にはアメリカに帰る…”

舞衣は社長室の前にあるサロンで、一人でおにぎりを食べていた。
朝食抜きで会社に来たため、さっきまですごくお腹が空いていたのに、今はおにぎりを飲み込むことさえ億劫だった。

この会社に出社してたったの2日でしょ?…
そんな色恋に振り回されてるなんて、あり得ないしただの馬鹿だよ。
舞衣、ソフィアの言葉を思い出しなさい…
この一か月は会社の勉強に集中しなきゃ…

舞衣がまたひとり言ちていると、ジャスティンと謙人がサロンルームに入って来た。


「舞衣がまたひとり言言ってるし」


そう言うジャスティンは、チノパンと白いシャツの上に紺色のジャケットを羽織っている。
隣に立つ謙人も、外出用のコートを羽織っていた。


「舞衣ちゃん、俺ら出掛けるからさ。
会議のあるホテルはパソコンのスケジュール欄に入れてある。
何か急用があったら、俺にメッセージを送って。
チームの連中は皆出かける予定だから」


謙人はそう言いながら舞衣の様子を見て首を傾げた。


「二日酔い?
食欲がないみたいだけど」


舞衣は慌てて首を振り、「大丈夫です」と小さな声で言った。