ジャスティンはまた笑った。
「すっげーお金持ち。
昨日乗った車はベンツだった?」
「ベンツ??
いや、知らないです。
何も覚えてなくて……」
ジャスティンは大笑いしながら、舞衣に握手を求めてきた。
「ある意味、舞衣は凄いよ。
あの凪にそういう態度で挑めるところが。
あいつは舞衣の言うように、究極の大金持ちだよ。このビルの52階に住んでるんだ。今度、凪に家賃を聞いてみてごらん、きっと腰ぬかすから。
凪はこのEOCの全支社の中で一番稼いでるんだ。
下手したら、社長のソフィアより稼いでるかもしれない」
「社長よりも??
どうしてそんなことになるんですか??」
ジャスティンは舞衣が持っている会社の資料のあるページを開いた。
そして、そこに書いている“ハッキングサービス”という欄を指さして「これだよ」と教えてくれた。
「ハッキング??」
「そう。
舞衣はハッカーって言葉は知ってる?」
「あ、前に映画で観たことがあります。
コンピューターウィルスやあとコンピューターを乗っ取られたりした場合、ハッカーの出番みたいな」
「そう、コンピューターに不正侵入する悪い奴じゃない、そういう奴らと対峙するハッカー。
凪はそういう世界で名の知れたどのハッカーよりも、一段上を行くハッカーなんだ。
コンピューターシステムを細部まで切り開いて使いこなす人物、いわゆる天才、だから、凪の取引先は国レベルで、色々な国の政府のお抱えハッカーみたいなもん。
今は、ホワイトハウスと契約してる。
だから、報酬も凄い。
分かる??」



