「まったく、紘は昔からこういうのが好きだもんな。鳴海はジェットコースター平気?」
「えっ…!? あっ、うん。全然平気だよ」
とっさに嘘が出てしまった。
だけど、せっかく楽しい場の雰囲気を台無しにしてしまったら、と思うと、こうするしか他ない。
「本当に大丈夫か? 顔色悪いけど…」
不信がった逢坂くんが、私の顔を覗き込む。
そのせいで、表情が急激に高揚していくのが分かる。
「本当に、平気、だから…! 気にしないで…くだ、さい」
「そうか? でも無理はしなくてもいいんだからな? 1人でここに残ることを不安がっているんだとしたら、俺も残るし。ジェットコースターなんて、紘が1人で行ってくればいいんだからさ」
「なんでだよ! 2人が行かないなら、俺も行かないって! 余裕で飛ばされるし、それに絶対踏み潰されて帰って来れねぇっつーの!」



