少しでも頼りにしてくれたってことかな。
私はケータイを見つめながら、淡い微笑みを浮かべた。
あ、制服着替えなくちゃ…。
課題を始めようとした矢先、自分がまだ制服を身につけていたことに気付く。
家に帰ってきたら、制服はしわになっちゃうから真っ先に着替えるようにっていつも言われているのに。
そんなに逢坂くんのことで頭がいっぱいになっていたのかな、私。
なんて考えながらブレザーを脱ぐと、胸ポケットから三枝くんがごろんと転がった。
「いったぁ」
「わっ、ごめん…!大丈夫?」
三枝くんが胸ポケットに入っていたことをすっかり忘れていたなんて、口が裂けても言えない。
だからとりあえず今は、謝るだけだ。



