3センチHERO


「えっ、何? 私なんか変?」


じろじろと見られていたことに気付いた彼女は、顔まわりを触り、鏡で確認している。


「いや、そんなことはなくて…」


「じゃあ紘くんのこと?」


間髪を入れず答えた鈴村さんに、私たちはまた黙ってしまう。


当たり前のように、なんでもないように平然と。


開いた口がふさがらない、とはきっとこのようなことだろう。


「違う? 2人も昨日聞いたんだよね、私と紘くんが家族だって」


あまりにも冷静で、何も答えることが出来ない。


「知ってたんだ…?」


「まあね、昨日紘くんのお母さんから電話があったから。2人に話したって」


「…そう」