3センチHERO


そのとき。


ガラッと扉が開く音が聞こえたかと思えば、そこから見えたのは、鈴村さんだった。


「やっほー、2人とも!」


「香澄!?」


なぜここに、と驚きの声をあげる逢坂くん。


一方の私はというと、昨日のこともあったために、ただ固まってしまうばかり。


「入ってもいい?」


「まあ、俺は別にいいけど…」


言いかけた逢坂くんは私の方を見る。


同意を求めているんだと気付き、私は頷く。


「やった、じゃあ入るね」


時々、汗臭いようなにおいに顔をしかめながら、鈴村さんは逢坂くんの隣に座った。


よいしょ、と声を出し、お弁当を広げる。


私たちはもう食べ終わってしまったため、鈴村さんが昼食を取る姿を眺めるしかない。