【excellent water】


「先ほど、御紹介頂きましたが もう一度 名乗らせて頂きます。

本日より、お嬢様のお世話係を務めさせて頂きます アクア、と申します。

1年間、よろしくお願いいたします。」

部屋を出て、直ぐに 名乗り直した。

「えぇ、こちらこそ。」

私には眼も向けないお嬢様。
……そんなに、第一印象 悪かったかな⁇

これから、1年掛けて 少しでも 心を許していただけるようになるといい。

「この施設について、御話させていただきます。

お嬢様の御部屋は 203号室、両隣には既に 他のお嬢様が居られます。
お嬢様と近い歳の方ばかりですので、気兼ね無く過ごすことができるかと思われます。」

お嬢様は何も仰らない。
無言のまま、部屋に着いた。

「こちらの御部屋になります、どうぞ お入り下さい。」

扉を開き、お嬢様に部屋の中に入るよう促す。

お嬢様はその場に立ち尽くして居られる。
心無しか、手が震えているようにも見える。

「……お嬢様⁇
御部屋に入りたくないようでしたら、他の設備の御案内をいたします、どうなされますか?」

「大丈夫よ、気にしないで。
早く、室内に入りましょう⁇」

そう言って、お嬢様は入っていかれた。

本人が "大丈夫" 、って言うなら それでいいけど……無理だけはしないで欲しい。

私はお嬢様に続いて 入室した。