「アクア、今回はこの方……相野財閥の令嬢 "相野 瑞姫" 様の担当を頼む。」

とある秘密組織で執事として働く私への新しい仕事。

「かしこまりました。」

文句一つ言わず、私はオーナーから仕事の資料を受け取った。

確かに、資料全編を受け取ったことを確認し、私はオーナーの部屋を出ようとした。

ドアノブに手をかけたところで

「修羅、たまには家に帰って来なさい。
お母さんも修羅のこと、心配しているよ。」

と声をかけられた。

「うん……分かった。
時間があれば、帰るようにする。」

ドアを開け、最後に私は一礼をして 退室した。