朝、いつものようにウルサイ目覚まし時計の音を3コール聞いてから、むくりと布団から顔を出した。

右側にある大きな窓のカーテンの隙間から除く光の加減で、今日の天気っていうのは大抵わかる。

今日は薄暗いグレーの光だから、きっと雨。それか、雨になりそうな曇り。

布団から起き上がってベットを出ると、フローリングの床がギシッときしむ。窓のそばへ足を進めてカーテンを開けると、案の定空はグレーの曇り空で、今にも雨が降ってきそうな勢いだ。今日は傘を持っていかなくちゃ、と頭に刻んでから、自分の部屋を出て洗面所へと向かう。



 洗面所で、鏡に映った自分の姿を見たら、ぼんやりと先生の姿を思い出した。

コンタクトを取ってくるって言っていたから、あの時後ろに立っていた先生はもしかしたらメガネ姿だったのかもしれない。もしそうだったら、物凄くレアな先生を見逃してしまったのかも。

昨日の夜、先生の家であったことを思い浮かべて気分が悪くなる。「後悔してほしくない」って先生は言っていたけど、もう遅いよ。昨日家に着いてから、私の中は後悔でいっぱいだ。

どうしてあんなこと言っちゃったんだろう。

もうこれで、先生との関係は終了だ。ジ・エンド。私の想いは未消化のまま、一体どこへいくんだろう。


バシャバシャと水で顔を洗ってから、今日は学校も塾も休もうと決めた。