私が選ぶのは…。

「行ってきまーす。」って家を出たら、佐野君が玄関の外で待っていたから。

「一緒に行かね?」

不安な感じで…。

そんなこと言われたら断れないわけで…。

そして、現在に至る。

お互いに無言。

佐野君の耳が赤いと思うのは、私だけだろうか…?

「天野。これから…一緒に登下校しねぇ?…?」

「いいけど…めんどくさいよ?」

「別にいい。気にしない。ってか、まじ嬉しいんだけど。」

「へ?なんて?」

最後聞こえないよ。

「別になんでも。」