今日は私の誕生日だ。

紗歩は眠い目をこすりながら時計をぼやっと見ると、5時42分を指していた。変な時間に起きちゃったなぁ、と少し後悔したけれど、誰もいない朝に独りで特別な日の雰囲気を味わうのもいいかもしれない。こんなこと言ったらぼっちみたいだけどねw

ベッドから起き上がると、少し肌寒かった。羽毛ぶとんだからと安心して薄着で寝たからかな。なんだか急にトイレに行きたくなった。寒いっていいこと何にもないんじゃないかって思えてくるよ。ベッドから降りようとして、ある違和感に気づいた。

私の……



両足がない。